キャットタワー選びは、床に置く「据え置き型」にするか、床と天井で支える「突っ張り型」にするかを先に決めると、残りの条件が一気に絞れます。
置き方を決めるのは、天井の高さと、住まいが賃貸かどうか
大きさを決めるのは、置きたい場所の床の広さと、飛び降りる先の空き
段の作りを決めるのは、猫の年齢・体格・一緒に使う猫の数
この3つを家の条件に当てはめていけば、売り場や通販のページで何十種類と並んでいても、候補は数台まで減ります。
耐荷重や対応する天井の高さ、組み立て方は製品ごとに違うので、最後は商品ページと取扱説明書の数字が最優先です。
据え置き型か、突っ張り型か
見た目はどちらも柱に段が付いた形ですが、何で体を支えているかがまるで違います。
この違いが、置ける場所、揺れ方、片づけやすさまで左右します。
据え置き型は、土台の広さと重さで立つ
据え置き型は、床に置いた土台の広さと本体の重さで立っています。
天井と関係がないので、照明やエアコンの位置を気にせず置けるのが大きな利点です。
模様替えや引っ越しのときも、持ち上げて移すだけで済みます。
そのぶん、背が高くなるほど土台も大きく、重くなります。
天井近くまで届く高さの据え置き型は、部屋の一角をまるごと使うくらいの床面積が要ることもあります。
猫が上の段に勢いよく飛び乗ると、てっぺんほど大きく揺れやすいのも据え置き型の特徴です。
突っ張り型は、床と天井で押さえて立つ
突っ張り型は、柱を床と天井の間で押し広げて固定します。
床に置く土台が小さく済むので、狭い部屋でも天井近くまで高さを出せるのが強みです。
上の段に猫が乗っても、しっかり突っ張れていれば据え置き型より揺れにくくなります。
一方で、製品ごとに取り付けられる天井の高さの範囲が決まっていて、その範囲を外れると立てられません。
天井が柔らかい材質だったり、照明やエアコン、梁(はり)が真上にあったりすると、その場所には突っ張れないこともあります。
使っているうちに突っ張りが少しずつゆるむので、ときどき締め直す手間がかかる点も覚えておきたいところです。
| 見る所 | 据え置き型 | 突っ張り型 |
|---|---|---|
| 置ける場所 | 床が空いていれば | 天井の条件しだい |
| 床に要る広さ | 大きめ | 小さめ |
| 上の段の揺れ | 出やすい | 締めれば少ない |
| 移しやすさ | 持ち上げるだけ | 外して立て直す |
| 手入れ | ネジの増し締め | ネジと突っ張りの締め直し |

部屋の床と天井で、置ける物が決まる
方式の向き不向きが見えたら、次は置きたい場所をメジャーで測る番です。
タワーの寸法だけを見て選ぶと、届いてから「思ったより大きい」「天井に当たる」となりがちです。
床は、土台の大きさに「飛び降りる先」を足して考える
床の広さは、土台の幅と奥行きだけでは足りません。
猫は上の段から床やソファへ飛び降りるので、タワーの周りに着地できる空きがあるかも大事です。
タワーのすぐ横にテレビや棚、ガラスの物があると、猫が踏み台にしたり、飛び降りたときに当たったりします。
タワーを置く場所は、周りに倒れやすい物・割れやすい物がない壁際を選ぶのが基本です。
壁際に置くと、猫がタワーと壁の間に入り込まないかも気になるので、少しだけ壁から離すか、ぴったり付けるかを、製品の説明に合わせて決めます。
天井は、高さと「突っ張れる面か」の2つを見る
突っ張り型を考えるなら、置きたい場所の真上で、床から天井までの高さを測ります。
部屋の真ん中と壁際では天井の高さが違う家もあるので、部屋のどこか1か所で測った数字を使い回さないでください。
測った数字が、商品ページにある対応する天井の高さの範囲に入っているかを見ます。
あわせて、真上が照明・エアコン・火災報知器・点検口・梁にかかっていないかも見ておいてください。
注文する前にメモしておく所
置きたい場所の床の幅と奥行き(タワーの周りの空きも含めて)
その場所の真上で測った、床から天井までの高さ
真上にある物(照明・エアコン・梁・点検口)
床の材質(フローリング・クッションフロア・畳・カーペット)
天井の材質によっては、突っ張りの力で天井がへこんだり、跡が付いたりすることがあります。
天井の材質や下地の位置が分からないときは、突っ張り型の説明書に書かれた「取り付けられない天井」の項目を読んでから決めます。
天井との間に当て板を挟むよう案内している製品もあるので、付属品の有無も商品ページで見ておくと安心です。
猫の年齢・体格・一緒に使う猫の数で、段の作りを選ぶ
同じ高さのタワーでも、段と段の間隔、足場の広さ、柱の太さで、使いやすさはまるで変わります。
ここは、家の猫の体を思い浮かべながら選ぶところです。
子猫は、低い段から始められる物を
子猫は好奇心が強く、高い所へどんどん登ろうとしますが、降りるのはまだ上手ではありません。
最初の1台は、床からいちばん下の段までが低く、段と段の間隔が狭いタワーにすると、自分の力で上り下りしやすくなります。
背の高いタワーを選ぶ場合も、最上段まで一気に登らないよう、途中の段が細かく続く作りのほうが落ちにくくなります。
子猫のうちは、いちばん下の段の近くの床に、クッション性のあるマットを敷いておくと、足を踏み外したときの床の硬さをやわらげられます。
シニア猫は、登るより「降りやすさ」を見る
年をとった猫は、登れても飛び降りるときに脚や腰に負担がかかることがあります。
足場が広く、段差の小さい低めのタワーや、階段・スロープ状のステップが付いた物のほうが、体に合わせやすくなります。
今まで使っていた高いタワーに登らなくなった、上で寝ていたのに下の段にいることが増えた。
そうした変化は、タワーを低い物に替えるか、途中に段を足すかを考えるタイミングです。
歩き方や跳び方が急に変わった、脚をかばっているように見えるときは、タワーを替える前に動物病院で見てもらってください。

大柄な猫や2匹以上なら、柱の太さと耐荷重
体の大きな猫や、2匹以上で使う家では、柱の太さと足場の広さ、耐荷重を見ます。
猫が飛び乗ったときには、じっと座っているときより大きな力がタワーにかかります。
耐荷重の表示は、タワー全体の数字なのか、1つの段の数字なのかが製品によって違うので、表示の書き方まで読んでおきます。
2匹以上で使うなら、上の段が1つしかない作りだと場所の取り合いになりやすいので、同じくらいの高さに足場が2つ以上ある物のほうが分け合いやすくなります。
倒れない・落ちない置き方
キャットタワーで気をつけたいのは、タワーが倒れることと、猫が上から落ちることの2つです。
どちらも、選んだあとの組み立て方と置き方で差が出ます。
耐荷重と組み立て方、突っ張りの取り付け方は、必ず取扱説明書のとおりにする
突っ張り型は、使い始めてからもときどきゆるみを見て、締め直す
据え置き型は、転倒防止のベルトや金具が付属していれば、説明書どおりに取り付ける
子猫やシニア猫が高い段にいるときは、落ちたときに当たる物を周りに置かない
組み立ては、柱を支える人とネジを締める人の2人で行うと、まっすぐ立てやすくなります。
タワーは「組み立てて終わり」ではなく、使い始めてからのゆるみを見るまでが組み立てです。
猫が上り下りするうちに柱のつなぎ目やネジがゆるんでくるので、揺れ方が前と変わったと感じたら、その日のうちに締め直します。
揺れが大きいタワーは、猫のほうも怖がって上の段を使わなくなることがあります。
窓際に置くと外が見える場所になる反面、窓や網戸を開けたままにすると、タワーから外へ飛び出すおそれがあります。
窓のそばに置くなら、開けるときは猫がタワーにいないかを見る習慣をつけ、カーテンやブラインドのひもが猫の届く所に垂れていないかも気にかけておくと安心です。
賃貸の部屋で選ぶとき
賃貸の部屋では、突っ張り型の天井の跡と、据え置き型の床のへこみの両方が気になるところです。
どこまでが退去のときに問題になるかは、契約書や管理規約、管理会社の考え方によって違うので、一概には言えません。
気になる場合は、設置する前に契約書の原状回復の項目を読み、迷ったら管理会社に聞いておくのが確実です。
突っ張り型なら天井との間に当て板を挟む、据え置き型なら土台の下に保護マットを敷く、といった工夫で、跡が付きにくくなります。
天井に突っ張ること自体が不安なら、突っ張り型を選ばず、中くらいの高さの据え置き型にする、という決め方もあります。
ハンモック・ボックス・爪とぎの柱は、交換できるかで選ぶ
多くのタワーには、ハンモック、隠れられるボックス、麻ひもを巻いた爪とぎの柱などが付いています。
猫がよく使う場所ほど先に傷むので、付いている数より、傷んだときに交換できるかを見ておくと長く使えます。
ハンモックは布の部分が取り外せて洗えるか、耐荷重がどのくらいかを見ます。
麻ひもの柱は、爪とぎを続けるうちにほつれてくるので、柱だけの交換部品が用意されている製品だと、タワーごと買い替えずに済みます。
ボックスは、入口が猫の体に対して小さすぎないかが分かれ目です。
大柄な猫だと、入れても中で向きを変えられないことがあります。
届いた日から、最初の1週間にしておくこと
組み立てたばかりのタワーに、猫が見向きもしないことはよくあります。
抱き上げて上の段に乗せるのは避けて、いつも使っているタオルを下の段に置く、おやつを少しだけ段にのせておくなど、猫が自分から近づくきっかけを作ります。
その間に、組み立てた翌日と、猫が毎日上り下りするようになったころに、ネジと突っ張りをもう一度締めておくと、ゆるみに早めに気づけます。
最初の1週間で揺れ方が落ち着いていれば、あとはときどき柱を手で揺らして、前と変わっていないかを見るだけで十分です。





