ペースト状のおやつとして広く知られるちゅーるは1本がおよそ14gの小さな袋です。
手軽にあげられて猫も喜ぶので、気づくと1日に何本も開けていた、ということが起こりやすいおやつでもあります。
おやつは、量とタイミングさえ決めておけば、お手入れや通院を助けてくれる便利な道具になります。
量は、袋に書かれた「1日の目安」の範囲に収めます。
おやつをあげた日は、そのぶん主食をほんの少し控えめにします。
主食を食べないからといって、おやつで置き換えることはしません。

毎日のあげ方で迷うとき
Q. おやつは毎日あげてもいいの?
袋の目安の範囲なら、毎日あげること自体は問題になりにくいです。
気をつけたいのは「毎日かどうか」より、1日に合計でどれだけ口にしたかです。
家族それぞれが「1本だけ」とあげていると、合計では目安を超えていることがあります。
あげる人とタイミングを決めておくと、合計の量を把握しやすくなります。
家族が多い家では、おやつの袋のそばにあげた時間と本数を書く小さなメモを置いておくと、二重にあげるのを防げます。
Q. 1日にどれくらいまでなら大丈夫?
おやつの袋には、体重ごとの1日の目安量が書かれています。
まずはその数字を上限として考えてください。
同じペースト状でも、製品によってカロリーや目安の本数は違うので、別のおやつに替えたら、目安も読み直すのが大事です。
猫の体型や年齢によって合う量は変わるので、目安の中でもどのくらいにするかは、健康診断のときに獣医に聞いておくと決めやすくなります。
Q. ねだられると止まらない。どうしたらいい?
あげる時間を決めるのが、いちばん取り組みやすい方法です。
「夜のブラッシングのあと」のように時間を決めると、それ以外の時間にねだっても出てこないことを猫が覚えていきます。
ねだられるたびに少しずつあげると、ねだる回数のほうが増えていきます。
1本を一度にあげず、器に少しずつ出して2回に分けると、量を増やさずに回数で満足させやすくなります。
Q. 新しいおやつを、まったく食べてくれない
猫は味より先に、においと形で食べるかどうかを決めることが多く、人気のおやつでも口をつけない猫はいます。
無理に口元へ押しつけず、いったん下げて、別の日にもう一度少しだけ出してみるくらいで十分です。
ペーストを食べないなら、フリーズドライやかつお節のように形のまったく違う種類を試すと、好みの方向が見えてきます。
おやつだけでなく主食もあまり食べていないなら、好みの問題とは限らないので、下の「与えすぎが気になったとき」の注意も合わせて見てください。
おやつの種類で迷うとき
猫のおやつは、形で大きく4つに分かれます。
| 種類 | 形 | 向く場面 |
|---|---|---|
| ペースト | 袋から直接なめる | 薬・お手入れのごほうび |
| フリーズドライ | 乾いて軽い | 少量ずつ何回も |
| ささみ・ジャーキー | かむ・ちぎる | 食べごたえがほしい |
| かつお節・小魚 | ふりかける | 主食の食いつきに |
ペーストは手から直接なめさせられるので、猫との距離を縮めたいときや、体に触る作業のごほうびに向きます。
フリーズドライは1粒が小さく、少しずつ何回にも分けたいときに使いやすい形です。
かつお節や小魚は、主食の上に少しふりかけて食いつきを変えるきっかけに使われますが、それだけを続けて食べたがるようになることもあります。
- ちゅーるはおやつ?それともごはん?
-
同じシリーズでも、おやつとして売られている物と、「総合栄養食」と書かれた物があります。
袋の目的の欄を見て、間食やおやつと書かれていればおやつ、総合栄養食と書かれていれば主食として与えられる作りです。
ただ、総合栄養食のペーストでも、1日の食事をそれだけでまかなうには多くの本数が必要になることがあるので、量は袋の給与量の表で確認してください。
- フリーズドライは、水でもどしてからあげるもの?
-
そのまま食べられる物が多いですが、水でもどす食べ方を書いている製品もあります。
乾いたまま食べると喉が渇きやすいので、近くに水を置いておくと安心です。
- 人が食べるかつお節やささみでもいい?
-
人の食べ物は猫用に作られていないので、味付けの有無にかかわらず、猫用と書かれたおやつを選んでください。
かつお節や小魚にも猫用の製品があり、袋に1日の目安が書かれています。
お手入れ・薬・通院で使うとき
Q. 薬を飲ませるときに、おやつを使ってもいい?
薬をおやつと一緒にあげてよいかは、薬によって違います。
飲ませ方は、薬を出した動物病院の指示に従ってください。
食べ物と一緒にあげてよいと言われた場合は、ペーストに混ぜたり、包むタイプのおやつを使ったりする方法があります。
混ぜるときは、薬を入れた分を確実に食べきれる少量にすると、飲み残しを防ぎやすくなります。
錠剤を砕く、カプセルを開けるといったことも、自己判断ではしないでください。
砕いてよいかどうかも薬によって違うので、処方されたときに飲ませ方まで聞いておくと迷いません。
飲ませたあとに少しだけおやつを足すと、薬の時間をいやな時間として覚えにくくなります。
Q. 爪切りやブラッシング、キャリーの練習にも使える?
使えます。
コツは、作業が終わった直後にあげることです。
爪を1本切れたら少し、ブラシを数回かけたら少し、というように作業を短く区切って、そのたびに小さくあげると、猫が嫌がる前に終われます。
キャリーは、中におやつを置いて自分から入ったらほめる、をくり返すと、通院の日だけ出てくる箱ではなくなっていきます。

買うときに迷うとき
Q. 大袋とお試しの小袋、どちらを買う?
初めての味や形は、小袋からが無難です。
猫は味だけでなく、においや形の好みもはっきりしているので、大袋を開けても食べないことがあります。
気に入ったと分かってから、まとめ買いの袋に移ると、残りを持て余さずに済みます。
大袋を買うときは、開けたあとの保存方法と賞味期限を見て、使いきれる量かどうかを考えます。
おやつは主食より使う量が少ないぶん、袋を開けてから食べきるまでの期間が長くなりがちです。
Q. 開けたペーストが余った。とっておける?
開けたあとの扱いは、袋に書かれた保存方法に従います。
1本ずつの小袋は、1回で食べきる量として作られている物がほとんどです。
器に出して猫がなめ残した分は、袋に戻さずに片づけます。
1本を2回に分けたいときは、最初から器に半分だけ出し、残りは袋の口を折って冷蔵し、表示の範囲で早めに使いきります。
Q. 子猫やシニアの猫にもあげていい?
袋に対象の年齢が書かれているおやつがあるので、まずそこを見ます。
子猫は体が小さく、少しのおやつでも1日の食事に占める割合が大きくなりやすいので、量はより控えめにします。
シニアの猫には、やわらかいペーストや小さく砕けるフリーズドライが食べやすいことがあります。
持病があって食事の指示を受けている猫は、おやつも含めて獣医に相談してから与えてください。
与えすぎが気になったとき
Q. おやつを覚えてから、主食を残すようになった
まず、おやつをあげる時間と量を見直します。
食事の前にあげている場合は、食事のあとに移すだけで変わることがあります。
しばらくおやつを控えて、主食の食べ方が戻るかを見てください。
おやつを控えても主食を食べない、あるいはおやつも食べない場合は、好みの問題ではなく、食欲そのものが落ちているのかもしれません。
食欲が落ちた状態が続く、吐く・下痢が続く、元気がない、という様子があれば、おやつや主食を替えて様子を見る前に動物病院に相談してください。
Q. 太ってきた気がする。おやつはやめるべき?
太っているかどうかや、どこまで減らすかは、見た目だけで決めず、動物病院で体型を見てもらうのが確実です。
家でできるのは、体重を同じ条件で量って記録しておくことです。
猫を抱いて体重計に乗り、自分の体重を引くと、おおよその体重が分かります。
減らすように言われた場合も、おやつをゼロにするより、ごほうびに使う場面を残して、1回の量を小さくするほうが、お手入れや通院の助けを失わずに続けられます。
Q. 量を減らしたら、おやつの時間に鳴いて催促するようになった
それまで決まった時間にもらえていたなら、催促するのは自然なことです。
一気にゼロにせず、1回の量を小さくしたうえで時間は残すと、猫のほうも変化を受け入れやすくなります。
鳴かれてもその場ではあげず、決めた時間になったらあげる、を家族全員でそろえるのが大事です。
おやつの時間の代わりに、同じ時間に猫じゃらしで少し遊ぶ、ブラッシングをするなど、猫と過ごす時間そのものは減らさないようにすると、切り替えがなめらかになります。




